迂遠な嫉妬表現…
あなたは美人。そしてそんなあなたには妹が居る。あなたは妹を可愛いと思っていた。だが、あなたの妹はあなたの事を好きでは無い…
ある日、あなたの妹と家族は、飼っているハムスターの体を軽く圧迫して、そのハムスターの両眼を丸く飛び出させて遊んでいた。そんな残虐な遊びはあなたは全く好きでは無い!あなたは妹と家族に対して”可哀想だから止めなよ”と言った。だが、あなたの妹と家族はそれを止めない。彼らはますます面白がってそれをやり続けた…
後日、あなたは友人と一緒に学校から帰宅途中に、その顛末の事を話した。すると、その友人はあなたにこんな事を言ったのだ。
“ハムスターを圧迫して遊んでいたのは家族じゃなくてあなたの方でしょう?あなたの妹から話を聞いたんだよ。嘘なんかつかないでいいよ。あなたがそんな事する人間だという事は知っていたよ。”
あなたは不審に思い、その友人に対して、本当に自分はハムスターを圧迫して遊んでいない事を強調し、再度、他でも無い妹と家族がハムスターを圧迫して遊んでいた旨をはっきりと告げた。
さらに後日、あなたはクラスメートや他の知っている人からこんな事を聞いた。あなたの友人は、あなたがハムスターを圧迫して遊んでいて、その罪を妹や家族に擦りつけていた、という話を他のクラスメートに話していたが、そのクラスメートは、あなたがそんな事をする人間では無い、とはっきりとあなたの友人に言った、という内容。
あなたは誠実な性格。あなたはめったに嘘をつかない正直な性格。あなたは心が優しくて、他人に意図的な意地悪をしない性格。そんなあなたの性格は、口でわざわざ言わずとも、おのずとクラスメートや他の人々に知れ渡っていたのだった。
またある日、あなたは家で飼っている中小型犬の餌をフライパンで作って飼い犬にあげていた。その餌の内容は、豚肉のこま切れとキャベツを油で炒めて、それをドッグフードと軽く混ぜたもの。あなたはキャベツを炒める加減がよくわからなかったので、少しキャベツがしんなりし過ぎたが、柔らかくなった方がいいかもと思い、それを飼い犬に与えた。
飼い犬はそれを綺麗に食べたが、器の底に少しだけ炒めたキャベツの薄くなったものが張り付いていた。
あなたの妹はそれを見て、あなたにこう言った。
“お姉ちゃんの作った餌は不味かったんだよ。だって飼い犬のエサの器にキャベツが残っているじゃん。こんな餌不味いって、犬は言っているんだよ!”
だが、エサの器に残っていたキャベツは、刻んだキャベツを炒めて薄くなった一欠片だけ。
ほとんど全部犬が食べているのに、不味いわけが無いと思いつつ、あなたはとりあえず反省して、キャベツの炒め方をもっと考えなければいけないなと思ったのである…